NORTH 北海道地域ネットワーク協議会

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NORTH 北海道地域ネットワーク協議会~北海道をもっとゆたかに~

 
Rproject発足の背景

Rprojectの成立

Rprojectは平成7年11月に活動を開始しました。
商用線確保によるマルチホーム化の必然に迫られながらネットワークの技術的なあるいは政治的な無知故に、
マルチホーム化によって何が問題になるのかすらわからずに右往左往していた技術者が救済を求めて彷徨い歩いていたのがことの起こり。
この経験からマルチホーム化のもたらす影響を正しく評価し、単独のドメインとして、
あるいは、NORTHとして(ひいては地域社会として)ネットワークの管理・運営の方向性を探っていきたいと考えています。


Rprojectの目的

ネットワークというものはとかくつながってしまうと存在を忘れられがちです。
しかしよく見てみるともっと性能を上げられたり、実は事故が起きてないだけで危ないところ、
なんでうまく動いてるのか良く分からないところなんかがあるものです。
そういった潜在的な不具合を見つけたり、実際に障害が発生したときに問題の本質を指摘し正しく処置するためには
相応の知識と技術が必要です。それらを養うための環境・実験をコーディネートする場がRprojectです。

●ネットワーク管理の知識・技術を集積する受け皿
それも、ネットワークのことですから問題が単一ドメインで閉じていないことはよくあることです。
そんな時にドメイン間の連絡を取り合って問題点の究明にあたるのは確かに面倒ですし、それが障害として顕在化していないことならなおさらです。
こういった問題を処理するためにはドメインを横断して知識や技術あるいは設定といったものが共有されている必要があると考えます。

●ドメイン横断的ネットワーク管理の凝結核
このような主旨の活動から、よりよい北海道のネットワークの運営のために、
単に問題点の発見にとどまらず改善案の提案などで地域社会に貢献していきたいと考えています。

●地域指向ネットワーク環境向上のための技術的素地醸成


Rprojectの現在の取り組み

Rprojectは今様経路制御事情からBGP-4を中心にマルチホームドメインに関する経路制御まわりの
知識の収集を当面の目標にしています。そのための実験もデザインされつつあり機材の準備も進めております。

現在の Rproject の主な実験環境
現在の Rproject の主な実験環境


また札幌医科大学第一解剖学講座のご厚意により同学サイト内にメーリングリストを開設させていただき常時情報交換を行っています。

Rproject-control@yasuko.anat.sapmed.ac.jpで参加を受け付けております。
また、週に一回程度同学同講座図書室でディスカッションを行っております。
どちらも参加自由ですのでお気軽にご参加ください。


Rprojectの展望

NORTHそのものは現状では「それぞれに、それぞれの責任で運営されているドメインをもつ組織の緩い結びつき」ですが、
ネットワークが社会資本として重要になりその利用者・利用形態も多様になってきている最近の動向を考えると
NORTHは地域社会への貢献のためにより強いイニシアティブの発揮を求められているのかもしれません。
変遷の早い昨今のネットワーク社会の情勢を考えると本当にNORTHにそういったことが望まれているかどうかを検証することは急務です。
Rprojectの活動はそのようなことに何らかの示唆を提供できるのではないでしょうか。






不透明なNORTHの方向性

インターネットへの接続サービスがさまざまな形態で行われるようになりました。以前は学術研究バックボーンに、
そういった関係の組織の仲介でインターネットへのコネクティビティを確保していたのではないかと思いますが、
今ではNSPが数社存在し道内のサイトもそれぞれに別のNSPからサービスを受けていることと思います。
そうなると道内サイト同士の接続を考えても、地理的には比較的近いところにありながらネットワーク的には
ぜんぜん違う枝の上にある(ぜんぜん近所じゃない)という状況になります。このことはこのことで問題があるとは思うのですが、
「それはそれでいいじゃないか。要は情報発信とコンテンツだよ。
ネットワークの管理・運営はそれぞれのサイトのことだから深く首は突っ込まない。」ということもできます。
ならばNORTHは「インターネットを使って情報発信する個人・団体の情報交換の組織」ということになりますが、
そういった団体はすでに存在しておりNORTHであるべき必然性がないように感じられます。
また、問題によっては明らかに地域ドメインの問題でありながら、その解決はNSPIXP周辺の政治事情によっていて、
問題の解決をそれぞれで依頼しても受け入れられない(ネットワーク事情を悪化させる)類の問題もありますが、
Rprojectが考えるにこの問題は「地域にサブプロバイダ、
あるいは、NSPIXPを運営する技術力があれば解決に応じてくれる」問題かもしれないのです。(しかし、そうではないかもしれない。)
言い換えると、NORTHが「ネットワークそのもの(実体としてセグメントをもつネットワーク)」として活動するのが良いか現在のように
「サイトを運営する組織の緩い結合」として活動していくのが良いのかということですが、
これを結論づけるにはまだ判断材料が不足しているとRprojectは考えています。








地域的に近接したサイト同士がバックボーンを経由した通信を行うことの問題点

バックボーンは地域社会で共有されています。その共有資源を "地域サイト同士の通信" で消費してしまうのはあまりにも惜しいのです。
そのトラフィックのために"本当にそのバックボーンを経由しなければならないトラフィック"が圧迫され、ひいては情報発信そのものが阻害されコンテンツの魅力を低下させます。
そういったバックボーンを経由しない位置にコンテンツを置けば良いというのは本質的な解決にはなっていないことを考えて見てください。(自分たちが見るときはどうします?)







経路制御の非技術的側面

札幌医科大学とJPNICの間のやりとりは、行きはSINET経由、帰りはWIDE経由で行われていました。
これは安全性や管理の側面で好ましくないばかりではなく地域が共有するバックボーンのトラフィックを不必要に圧迫することになります。
実はこの問題はJPNIC近辺のSINET--WIDE連結に関する政治的(この政治的判断にはもちろん技術的根拠もあるのでしょうが)な背景が影響しており、
この手の問題は、特にNSPIXP周辺で発生しているものと思われます。
こういった問題の回避策としては、今にして思えばNORTHがサブプロバイディングを行っていてNORTH傘下のサイトは
その経路制御下(CIDRブロック等)に入っておくことが考えられたように思います。
そうすると地域と(北海道=NORTH)の中央に対する働きかけの形や中央からの見え方も違ったものになるのではないでしょうか。

幹の方から見たNORTH近隣模式図

VLSMとRIPの話
VLSMとRIPの話
VLSMとRIPの話

 

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